【角館のお祭り】400年続く伝統の祭を100倍楽しむ3つのポイント【9/7,8,9】
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「角館のお祭り」は、2016年に「ユネスコ無形文化遺産」400年以上続く仙北市角館町の伝統的なお祭りです。
毎年9月7、8、9日に行われる「角館のお祭り」は地域繁栄や商売繁盛、無病息災などを祈願するもので、以前は別日であった神明社のお祭りと薬師堂のお祭りが一緒になったものです。旧角館町の18丁内が山車を曳いて廻り、家々に山車(やま)を見せながら練り歩く「角館のお祭り」は日本三大喧嘩祭りの一つにも数えられています。
基本的には初日の7日に神明社へ参拝をし、2日目に佐竹上覧(佐竹北家21代当主である佐竹敬久秋田県知事に山車を見せる)、お薬師さんへ参拝、観光用激突(八百長)、2、3ヶ所で本番激突があり、3日目は昨日お薬師さんへの参拝が出来なかった丁内はお薬師さんへ参拝し、その後町内を練り歩き本番衝突をします。
角館町の町民はこのお祭りのために生きていると言っても過言ではありません。盆正月は角館に帰らなくてもお祭りだけは必ず帰るという人も多くいます。今日は角館町民以外の人がより「角館のお祭り」を10倍楽しむためのポイントを3つに絞って書いていきたいと思います。
18丁内の山車はそれぞれ前方に1〜3体の人形を置いています。この人形は戦国時代や鎌倉時代の武将や、歌舞伎の場面を題材にしています。それぞれの人形には人形師の流派があり、特徴が異なっています。各丁内や人形師さんが作った人形・場面に注目してみても面白いと思います。山車の後方には送りっ子と呼ばれる人形が付いていることがあります。ここは各丁内が半分おふざけで面白みのある人形を作り、山車が交差した際に相手の山車を見送る役目があります。ここにも目を向けてみてほしいと思います。
各町内が奏でるお囃子は、山車の状態によって奏でる音色が異なっています。神明社や佐竹上覧に向かう際は比較的ゆったりと重厚感のある音色が奏でられ、山車の激突の前はテンポアップしたお囃子が奏でられます。お囃子には20曲以上の種類があり、踊り子はそれに合わせて華麗に踊ります。中日の8日にある佐竹上覧は踊り子、お囃子それぞれの部門のコンテストも兼ねられているため、上覧は踊り子・お囃子共にエース級の方々が当てられるため、ここもぜひ注目して欲しいと思います。
本番激突は比較的敵対している町内同士がガチで戦うものですが、それに対して観光用衝突は八百長とも呼ばれ、友好的な丁内同士が観光客に楽しんでもらうために行うものです。本番激突は偶発的に行われるものであるため、激突が起こる日時や場所が特定できません。しかし、観光用衝突はあらかじめ日時と場所が決められているため、観光客の方でも比較的見やすいようになっています。観光用衝突は3回3セットの衝突が行われます。数トンの山車同士のぶつかる音と衝撃は凄まじいものがあります。五感でこの迫力を感じ取っていただきたいです。
【9月8日】
(1)JR東日本協賛特別企画
18:30 山根谷地町旭会若者−岩瀬若者一同 仙北市役所角館庁舎前
(2) 18:30 横町若者−駅通り若者 角館観光タクシー前
(3) 18:30 上新町若者−西部若者 Barリーベ前
(4) 19:30 七日町丁内−大塚若者 秋田銀行前
(5) 20:30 桜美町若者−中央通り 土間人前
(6) 20:30 上新町若者−川原町若者 蒲生スポーツ前
(7) 20:30 横町若者−西部若者 角大前
(8) 22:00 西勝楽町若者−駅前若者 地酒のふじた前
2日目にも2、3ヶ所で本番激突はありますが、最終日がメインとなっていて角館町内の各地で本番衝突が行われます。初日と中日は神明社や薬師堂の参拝、佐竹上覧を果たすためある程度決まった進行となりますが、最終日は曳き廻しの上手い町内との衝突を狙って山車の進行を考えたり、昨年や過去の因縁ある町内との衝突を狙っていたりと、各町内の思惑が交錯した曳き廻しが行われる1日です。
対峙して1、2時間くらいの交渉の後、いよいよ本番衝突をします。山車を45度程度あげて衝突したり、一切上げないで低い体勢で戦ったりと、丁内によって戦術は様々です。上になった方が必ずしも勝ちというわけではなく、押されて町内の看板や標識などのモノを壊してしまったり、如何ともし難く降参してしまった丁内が負けとなります。各町内力と戦術を駆使して有利な態勢に運ぶようにします。力と力が本気でぶつかるため、方々で喧嘩も多くみられますが、各丁内の意地とプライドをかけた男達の本気の戦いを、ぜひその目でみていただきたいと思います。
場所 旧角館町内全域
駐車場 旧角館高校グラウンド(推奨)
桜並木駐車場 (推奨)
落合球場(無料ですが中心街まで1km以上あるため非推奨)
駐車料金は普通車500円、中型車1000円、大型車2000円となっています。
伝統のお祭りも最近は警察の介入が多く入り規制が厳しくなってきています。
二度と事故を起こさないよう、安全最優先でお祭りを大いに盛り上げてほしいと思います。
角館町は小さい道も多いため、山車が密集していると観光客の方でも危ない目にあったり、嫌な思いをしてしまうかもしれません。十分気をつけた上でお祭りを楽しんでいただきたいと思います。